今回は「ゴーヤ」にまつわる驚きの体験をお話しします。
それも、緑のゴーヤではなく「白ゴーヤ」のお話です。
市販の白ゴーヤの種を保存
「ゴーヤ」といえば、緑のものが一般的です。私はホームセンターの園芸コーナーに、白ゴーヤの苗が売られているのを見て「白ゴーヤ」を知りました。どんな味がするんだろう?と気になっていたところ、百貨店の野菜売り場で見つけたので、ひとつ買ってみました。それは、今から一年くらい前のこと。サイズは緑のゴーヤより小さめですが、丸っこくて真っ白でかわいい。値段は緑のものより数十円お高め。街のスーパーではめったに見かけない代物です。さて、百貨店の野菜売り場の白ゴーヤのそばにはPOPがありまして、それによれば「ツナマヨ和え」がオススメだとか。ここは素直にPOPに従い、ツナマヨ和えにして美味しくいただきました。
さて、ゴーヤは普通、ワタと種を取り除いて食べます。残った種がもったいないと思ってしまうのは園芸好きの性でしょうか。しかし、若い真っ白な果肉と綿に包まれた種は当然未熟。これを土に蒔いても発芽するとは思えません。ものは試しようですからダメ元で種を保存しておくことにしました。周りについたワタを洗い落とし、乾かして紙に包んで暗い場所で保存しました。(常温)
春、種を蒔いてみます
そして、今年の4月、ポットに種を蒔いてみることにしました。
植える直前、種はこんな状態↓
一粒の大きさは1cm弱。
乾燥してカッチカチになっています。
カビが生えることなく上手く乾燥できたのは幸いですが、シロウトが適当に保管していたものですし、発芽は難しいだろうと思っていました。育苗ポットに「挿し芽・種まきの用の土」を入れ湿らせたあと、種を置き、土をかぶせて軽く押さえます。
あとは放置。
土が乾いてきたら水をやるだけ。
半ば諦めモード、なげやりな気持ちで水やりを続けて10日ほど経ったころでしょうか。
なんと、かわいい芽を出していました!!
保管していた種はすべて蒔いたはずですが、発芽したのは二つだけ。
発芽しなかった種は存在そのものが消滅していました。
種があったとおぼしき場所を指で掘り返してみたところ、何も出てこなかったのです。
実は、これとは別に、昨年育てていた緑のゴーヤの種を採取して保管しており(熟した実から種を採取しました。)、白ゴーヤと同時に土に蒔いたのですが、そちらも姿を消しました。
考えられる原因としては
・腐った
・何者かに食べられた
ぐらいでしょうか
発芽までの時間や状況を考えると後者の可能性が高いような気がします。
植え替えと収穫までの様子
さて、無事に発芽した二つの苗ですが、じわじわと成長していきます。
高さが10cmくらいになったところで植え替えることにしました。
長辺65cmプランターの端っこにまとめて二つ植えました。反対側の端っこにはパプリカを植えました。
あとはプランターの長辺に添って、組み立て式支柱を立て、つる植物用ネットを張ってできあがり。
プランターの端っこから延びてきたゴーヤのつるをネットに誘引し、グリーンカーテンを作るとともに、グリーンカーテンのふもとでパプリカを育てようという算段です。
ただし、支柱の高さは1.5m程度ですので、それより大きくなってもらっては困ります。
スペースを有効活用するため、伸びてきた茎はS字に曲げながらネットに絡ませていくことにします。
はじめは、茎を麻紐でネットに優しく結びつけてあげます。
あとは、2つの苗が交差するような形で、茎をS字に曲げていくのですが、これが意外と骨が折れます。
ゴーヤの成長は早いので、朝、誘引しても次の日の朝にはつるが伸びて好き勝手に絡まるので、毎日つるをネットから剥がして誘引しなければなりません。
誘引を続けると、すくすく成長し、ポツポツ花を咲かせはじめました。
※なお、摘芯はしていません。脇芽が伸びてくるとコントロールができなくなりそうだからです。
ゴーヤの雄花は繊細で、1日で落下してしまうので、うまく受粉できているか心配ですが、うちには色んな種類のハチがいますので、彼らにお任せすることにします。
ただし、体の小さい軽い子でなければいけません。クマバチとかはダメです。
昨年、ゴーヤを育てていた時は、丸々としたクマバチがゴーヤのところによく来ていました。しかし、花にとまろうとすると重さで花が落ちてしまうようで、何度もチャレンジしては何個も花を落としていました。
やめてください笑
白ゴーヤは、その後も次々と花を咲かせます。誘引を続けて、ついに支柱のてっぺんまで到達したあたりで、無事に結実しているのを発見しました。発見したのは7月の中旬。
7月下旬の様子↓ 花がたくさん咲き、一番果が大きくなってきました。右下には新たな実ができています。
念願の初収穫!
一番果は半月ほどかけてゆっくり大きくなり、10cmを越えたあたりで成長が止まったように見えたので収穫することにしました。
収穫直前の様子↓
念願の初収穫!!
初収穫は8月の初め頃です。
真っ白な美しい実!片手で握れないくらいの大きさ。売り物より小さいです。
水洗いしてヘタを落とし、半分に割ってみます。
中はこんな感じ↓
キレイなワタです。種は10個くらい入っています。↓
記念すべき第一段は、百貨店野菜コーナーのお墨付き・ツナマヨ和えにしていただくことにします。種とワタを取り除き、薄切りにしてさっと茹で、塩コショウ、ツナ缶、マヨネーズと和えます。彩りにキュウリも添えて。
白と緑が映えます。↓
お味はちゃんとしたゴーヤ!
緑のゴーヤよりすっきりした苦味で、塩もみが必要ないくらい。
ツナとの相性が大変良いです。
ごちそうさまでした。
まさか自家製白ゴーヤでツナマヨ和えができる日が来るとは。
さて、その後も収穫は続きます。
ただ、生育スピードはゆっくりで、収穫量は多くない印象。
一週間に一、二個収穫するくらいのペース。
また、収穫のタイミングを測るのが難しいです。
緑のゴーヤは放置していると実がオレンジ色に変化します。
しかし、白ゴーヤはいつまで放置しても色が変化せず、割ってみると種だけ赤くなっていた、ということもありました。(問題なく食べられました。)
また、大きさも小さめ。
だいたい手のひらにおさまるサイズ。
だいたいこれくらいのサイズ↓
ですが、爽やかな苦味でパクパク食べられるのが良いです。
個人的には水洗いのみでもいけます。
苦味が気になるようなら、水に数分さらしても良いと思います。
白ゴーヤはお料理に大活躍!
野菜や肉と炒めたり、衣をつけて揚げたりと、色々試したのですが、どれも美味しかったです。
その中からひとつ、オススメのお料理を紹介します。
私のオススメは「チーズタッカルビ」です!
「チーズタッカルビ」は我が家の定番メニュー。
材料がシンプルで簡単だから笑
必要な材料は鶏肉、キムチ、ピザ用チーズだけ。
好みの野菜を加えても良いです。今回は白ゴーヤを加えるレシピ。
鶏肉は、ムネ肉でもモモ肉でもどちらでも。一口大に切ります。片栗粉か小麦粉をまぶすとよりジューシーに仕上がりますよ。塩麹に浸けたお肉を使うのもオススメです。塩麹に浸けて冷蔵庫に入れておくと、3、4日くらい日持ちしますし、しっとり柔らかく仕上がるので我が家ではよくやります。一口大に切ったお肉を、油をひいたフライパンで焼き、あらかた火が通ったらキムチを加えて絡め、さらに火を通します。焼き目がついたくらいの段階でお肉に酒をまぶしてじっくり焼いてからキムチを投入するとよりおいしくなります。野菜を加える場合は、キムチを投入する前に入れます。野菜はキャベツやニンジン、玉ねぎなど何でもOK。今回は、始めての試みとして白ゴーヤを加えてみます。白ゴーヤ一個を薄切りにして数分水にさらし、水気をきってフライパンに投入。軽く炒めてからキムチを加えます。キムチも何でもOKですが、フライパンにミッチミッチに並べたお肉で作るなら300gくらい必要です。お徳用!大容量!みたいなキムチで大丈夫。そのまま食べると甘ったるいキムチなども、お肉と合わせてしまえば、さほど気にならなくなります。
焦げないように気をつけながら炒めます。味が足りないようなら醤油を加えます。全ての食材に火が通ったら、フライパンの端に食材を寄せて真ん中に穴を開けます。開けた穴にピザ用チーズを投入し、蓋をしてチーズが溶けるまで蒸し焼きにすれば完成!チーズも、ピザ用のパラパラしたチーズならどんなものでもOK!最低でも200gは使います。スーパーで売っている普通サイズのものなら丸々一袋加えて大丈夫。ミックスチーズでもモッツァレラチーズでも何でも合いますし、脂質カットのチーズなどでも美味しいです。
お好みでネギの小口切りなどをトッピングして。
我が家ではフライパンごと食卓に出し、各自でよそって食べます笑
ご飯にもお酒にも合います。
そして、何より白ゴーヤがまばゆい輝きを放ちます。
口に入れるたびに苦味が広がって、それがアクセントになり、味が単調になりません。
キムチの味にもチーズの味にも負けていません。
これは何度でも食べたい美味しさ。
白ゴーヤのレシピのひとつとして、大変オススメです!
※小話:チーズと鶏肉とキムチなんかで「チーズタッカルビ」と名乗っていいのかって?韓国にルーツを持つ大学の友人に尋ねたことがあるんですが、「それもちゃんとチーズタッカルビだと思うよ!」とお墨付きをもらいました。彼女のおうちでもよくチーズタッカルビを食べるそうで、お母様がコチュジャンなどを使って作ってくださるとか。
次は白ゴーヤをどんな風に調理しようかな?まだまだ収穫できそうなんです。
ちなみに気になっているレシピは「チヂミ」!
ネットサーフィンしていて見つけたレシピなんですが↓
あと数日すればまた収穫できそうなので、その時にやってみたいと思います。
まとめ
最後に今回のまとめと感想を!
・スーパーで買ってきた白ゴーヤから未熟な種を採取し、洗って乾燥させておいたものが発芽した
・なお、蒔いた種の大半はこつぜんと姿を消した。
・収穫量は多くない。一週間に一、二個程度。
・大きさは手のひらにおさまるサイズ
・熟してもオレンジ色にならないので収穫の時期の見極めが難しい。10cmくらいになったら収穫して。割ってみて種が赤くなっていても食べられる。
・すっきりとした苦味がある。苦味が得意なら、塩もみは必要ないかも
・色んな料理に活用できる
・チーズタッカルビに入れると輝きを放つ
未熟な実から採取した種ですし、テキトーに保存していたので、発芽は難しいと思っていましたが、無事に成長し、立派な実を着けてくれました。植物の生命のたくましさを感じた出来事でした。それからダメ元で挑戦してみることって大事だな、と教えてくれた白ゴーヤでした。
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