水のみ場チャレンジ

庭の生き物たち

私は常日頃、生き物に優しい庭を目指して園芸に取り組んでいます。
今回は、その一貫として小さな水のみ場を設置したというお話です。

なぜ、水のみ場を設置しようと思ったのか。
それは4月のはじめのことでした。
バケツで水やりをしていた時、バケツの柄に何かが飛んできてピタリと留まりました。
留まったのは「ホソヒラタアブ」
ホソヒラタアブは、幼虫の時は肉食、成虫になると花の蜜を吸うアブの一種です。全く害はなく、むしろ害虫駆除に役立ってくれる生き物です。

「虫ナビ」というサイトで可愛いお写真が見れますよ!↓

ホソヒラタアブ

見つけても殺したりしないでください!
とても役に立ってくれますし、大変おとなしく、人を怖がりません。

このホソヒラタアブが、私のところに飛んできてバケツの柄にヒタリと留まったのです。(本当に人を怖がりません)
何をしてるんだろう、と思って見てみると、バケツの柄についた水滴をチュウチュウ吸っているようです。
水が飲みたかったんだね!

そういえば、庭に水場を作ると生き物が来てくれる、という話をよく聞きます。
ホソヒラタアブも水がなくて困っていそうだし、水場を作ろう!と思い立ちました。

しかし、うちに大きな水場を作るスペースはありません。おまけに、水をずっと貯めておくとボウフラが沸くので厄介です。かといってあまり大きいと毎日水を換えるのがめんどうです。
そこで、ごく小さな水場を作ることにしました。

重ためのお皿に水を入れようかと思ったのですが、大きさによっては虫たちが溺れるかもしれません。うちにはクモもたくさんいます。クモは水が苦手なのにバケツの水に飛び込んで溺れることがあり、心配です。万が一溺れても掴まれるように小枝などを入れることも考えましたが、水の交換のときに邪魔だし、何より不衛生です。
そこで、もっと小さいお皿を用意しました。

これです↓



リサ・ラーソンの豆皿。
ペットボトル飲料を買ったときのオマケです。
深さが1センチくらいあって、円柱状なので液体や転がりやすいものを入れるのに便利です。あと、オシャレです。

これに水を注ごう!と思ったのですが、虫が溺れるには十分な深さです。

思いきってひっくり返して使うことにします。
せっかくのオシャレな柄がもったいないですが。↓



皿の裏の2ミリくらいの高さの出っぱりに水を注ぐことにします。

これを鉢スタンドに乗せ、日陰に置けばできあがり。




なのですが…

水のみ場を作って1ヶ月ほどたちましたが、未だに誰かが利用しているのを見たことがないです。
いや、たまたま現場を見ていないだけかも、と思って水の交換は続けていますが、浅いからすぐ乾くし、何回も継ぎ足さねばなりません。皿を表に向ければ水が乾きにくくなるのでしょうが、虫が溺れたらどうしようと思うと気が進みません。

つい先日、ショッキングな光景を目にしました。
私が水やりをしていると、なんと!ホソヒラタアブが葉についた水滴をちゅーちゅー吸っていました。そうか、この子たちはこれで十分なんだ。

考えてみれば当たり前です。

一粒の水滴であっても、彼らから見ればウォーターサーバー1台分くらいの量です。水滴がついている場所を飛び回っている限り、生き延びるには十分な量を摂取できます。しかも、溺れる心配も無し。
どうりで水やりをしていたら近くに来てくれるなー、と思っていました。

少なくともホソヒラタアブにとって、水のみ場が不要であることは分かりました。
もしかしたら他の虫たちが利用してくれているかもしれないので、引き続き設置はしようかと思います。
モチベーションは限りなく0に近いですが、しばらく様子を見てみようかと思います。

しかし、虫は水のみ場がなくても全然大丈夫な可能性がありますね。うーん…
もう少し大きい水のみ場を設置すれば鳥などが来てくれるみたいですが、今のところやるつもりはないです。

鳥と言えば、スズメやヒヨドリ、メジロやコゲラなどを庭で見かけたことがあります。設置すれば鳥たちは喜ぶでしょうが、やっぱり虫が溺れそうなのでやめておきます。

もっと大きな水のみ場を作って水生植物を植えるとカエルやアメンボが繁殖してくれると聞きますが、管理がめんどくさいし、場所をとるのでやりません。その中でメダカを飼うとボウフラを食べてくれる、なんて話も聞きますが、実際にはあまり食べません。

昔、メダカを飼っていたので分かります。一度、市販のエサの味を覚えてしまうとボウフラをわざわざ食べるのがめんどくさいらしく、効果はありませんでした。

結局、水のみ場を設置したけれど、大した成果は挙げられなかったというお話でした。

お詫びに、一つお役立ち情報を紹介します。

ヒラタアブの幼虫の姿を覚えていってください。

お写真は以下のリンクのものが分かりやすいです。↓

続・樹の散歩道
 恐怖のうじ虫怪獣大暴れ!!
 ヒラタアブ幼虫の残虐無慈悲なお食事風景

(https://kinomemocho.com/sanpo_hirataabu.html)

ヒラタアブの一種である「クロヒラタアブ」の幼虫の写真も載っています。

もちろん、クロヒラタアブも我が家に棲みついています。

ヒラタアブの幼虫はアブラムシを食べてくれます。

幼虫から蛹になった時の写真もリンク先にあります。

蛹は大きさ5ミリ弱。茶色っぽい殻で出来た涙型の物体です。

見つけても殺さないであげてくださいね!
成虫もかわいいですが、幼虫は肉食なので、アブラムシ駆除にとても役に立ちますよ

私はアブラムシを見つけたらそのつど駆除しているのですが、ヒラタアブがいてくれるとぐっと数が減るように思います。

これからも自宅警備をよろしく!

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